椿(ツバキ)の花言葉とは?
椿全般の花言葉は次の4つです。
・控えめな優しさ
・気取らない優美さ
・誇り
・完全な愛
椿の花言葉「控えめな優しさ」「気取らない優美さ」は、豪華な椿の見た目に対し、花に香りがないことから連想してつけられました。
花言葉の「誇り」は、椿が「日本(東洋、中国)のバラ」と呼ばれていて、そのことを誇りに思うことからつけられたと考えられています。
椿(ツバキ)の怖い花言葉とは?
椿の花言葉はいい意味ばかりだったけど、椿の花言葉は怖いって聞いたよ!なんでだろう?
椿には「犯罪を犯す女」「罪を犯す女」という裏花言葉が出回っているそうです。
それは怖い!控えめな印象の花と考えられていたのに、なぜそんな意味がつけられたんだろう?
あくまで裏の花言葉なので、気にする必要はないと思います。そもそも裏花言葉とは何のことかわからないのですが…。
椿の花にこのような怖い意味がつけられたのは有名な物語「椿姫」が由来だと言われています。
椿に「犯罪を犯す女」という怖い花言葉があると言われていますが、これはフランスの小説家「アレクサンドル・デュマ・フィス」の有名な小説「椿姫」が由来とされています。
椿姫は映画化や舞台化などもされ、人々に愛されてきた作品です。作者の実際にあった体験をもとに書かれていて、椿を身につけ「椿姫」と呼ばれていた高級娼婦マルグリット(交際していたマリー・デュプレシがモデル)と青年アルマンの悲しい恋物語です。
マルグリットとアルマンは恋に落ちますが、アルマンの父親に反対され、マルグリットは身を引くことになります。そのことでアルマンは裏切られたと勘違いし彼女を苛んでしまいます。
可哀想な話だね。裏切られたことから、怖い花言葉が連想されたんだね。
一般的にはそう考えられていますが、実際はアルマンの将来のためにとった行動なので、怖い花言葉とはかけ離れているように感じます。私はこの怖い花言葉はあまり気にしていません。
マルグリットは1ヶ月のうち25日間は白い椿を、残り5日間(生理期間)は赤い椿を身につけていたそうです。
椿に怖いイメージがついた理由とは?
椿は古くから人々に愛されてきた美しい花ですが「椿の花=怖い」というイメージがあるようです。小説の椿姫以外の理由を考えてみました。
椿が怖い理由①花の散り方
椿はお見舞いにNGな花とされています。このことから椿に怖い花のイメージがついてしまったのかもしれません。
なんで椿の花はお見舞いに使っちゃだめなの?
椿は散るときに花ごとぽとりと落ちてしまう為「首が落ちるように散る」と言われ、縁起が悪く嫌がる人がいるからです。
日本では昔から常緑の植物を神聖なものとして扱う文化があります。松や榊が代表的ですが、椿も同様に邪気を払う木として、神社や寺、家の境に植えられていることが多い神聖な花です。
ですが、椿の花首ごと落ちる散り方からお見舞いに椿の花はタブーとされているので気をつけましょう。
「首が落ちるように」という怖い話は、江戸時代に椿が町民の間で広がり始めたとき、それを阻止しようと考えた武家の人間がこういった噂話を流したという説があります。
椿が怖い理由②怖い物語に登場する
これは私の推測ですが、椿の花は怖い物語や小説などによく使われているように思います。
確かに「椿 ホラー」で検索したらいくつか出てくるね!
花に興味のない人からすれば、物語のイメージが先行してしまいそうですよね。
椿といえば赤色が印象的ですが、赤色は「愛」や「情熱」の意味を持つ一方で、「危険」「恐怖」などの印象を与えることがあります。このことから怖い物語に使われやすいのかもしれません。
椿(ツバキ)の色別の花言葉とは?
椿の花言葉は色によって変わります。
椿の花色 | 写真 | 花言葉 |
赤色の椿 | ・控えめな素晴らしさ ・気取らない優美さ ・謙虚な美徳 | |
白色の椿 | ・完全なる美しさ ・至上の愛らしさ ・申し分のない魅力 | |
ピンク色の椿 | ・控えめな美 ・控えめな愛 ・慎み深い | |
黄色の椿 | ・控えめな愛情 ・理想の愛 ・謙虚さ | |
黒色の椿 | ・気取らない優雅さ |
椿(ツバキ)の種類別の花言葉とは?
椿は世界に約5000種あると言われおり、その中でも「藪椿」「侘助」「乙女椿」「寒椿」にはそれぞれに花言葉がつけられています。
藪椿(ヤブツバキ)の花言葉
・気取らない優美さ
・控えめな美点
・わが運命は君の手にあり
日本原産の椿は、ほとんどがこのヤブツバキを基本として品種改良されたものです。
侘助(ワビスケ)の花言葉
■侘助(ワビスケ)の花言葉
・控えめ
・簡素
・静かなおもむき
・慰めてあげます
侘助は古くからある椿の種類で、小輪〜中輪の花弁数の少ないシンプルな花姿が一般的です。花言葉はワビスケの花姿から連想してつけられています。
乙女椿(オトメツバキ)の花言葉
■乙女椿(オトメツバキ)の花言葉
・控えめな美
・控えめな愛
・慎み深い愛
「乙女」の名前がぴったりな、ピンク色の華やかな八重咲きの品種です。ピンク色の椿の花言葉と同じ意味をもっています。
寒椿(カンツバキ)の花言葉
■寒椿(カンツバキ)の花言葉
・愛嬌
・謙譲
・申し分のない愛らしさ
寒椿は椿と山茶花(サザンカ)を交配させた品種です。名前に椿とつきますが、園芸上では山茶花のことを指します。
寒椿は「寒い季節に咲く椿」という意味で使われることもあります。
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海外の椿(ツバキ)の花言葉とは?
英語・フランス語・韓国語の花言葉をまとめました。
英語の椿の花言葉
「椿全般」
・admiration(敬愛、感嘆)
・perfection(完全、完璧)
「赤色の椿」
・You’re a flame in my heart(あなたは私の胸の中で炎のように輝く)
「白色の椿」
・adoration(愛慕、崇拝)
・loveliness(愛らしい)
「ピンク色の椿」
・longing(恋しく思う)
英語の花言葉はこちら↓
フランス語の椿の花言葉
・admiration(賞賛)
・amour éternel(永遠の愛)
・beauté parfaite(完璧な美しさ)
フランスの小説「椿姫」から、椿には「贅沢な、おしゃれな女」という印象もあります。
また、日本のバラと呼ばれる椿ですが、今日フランスでは日本のバラというと「アジサイ」のことを指します。
韓国語の椿の花言葉
「椿全般」
・매력(魅力)
「赤色の椿」
・누구보다 그대를 사랑한다(誰よりも君を愛する)
「白色の椿」
・비밀스러운 사랑(秘密の愛)
日本の花言葉は「控えめな美しさ」をあらわす意味が多いです。一方、海外の花言葉は「完璧、敬愛、愛情」といった意味が共通しているようにみえます。
世界の花言葉のルーツはこちら↓
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椿(ツバキ)の基本情報まとめ
学名 | Camellia japonica |
英名 | ・Camellia ・Japanese camellia |
別名 | ・藪椿(ヤブツバキ) ・耐冬花(タイトウカ) |
科 | ツバキ科 |
属 | ツバキ属 |
開花時期 | 12月〜4月頃 |
誕生花 | 2月4日 |
椿は冬から春にかけて開花します。枝先に一輪ずつ花をつけ、ツヤと厚みのある葉が特徴です。
名前の由来は諸説あり、葉が丈夫なことから「強葉木(ツバキ)」、ツヤのある葉から「艶葉木(ツヤハキ)」、葉に厚みがあることから「厚葉木(アツバギ)」など様々で、花ではなく葉の様子から名付けられたそうです。
漢字の「椿」は国字(中国以外の国で作られた独自の漢字)で、春に花が咲くことからつくられました。
英名である「Camellia(カメリア)」は、現在のチェコ出身の植物学者ゲオルク・ヨーゼフ・カメル(1661〜1706)が、フィリピンで椿の種を入手してヨーロッパに広めた功績を称えて付けられた名前です。1735年にスウェーデンの植物学者カール・フォン・リンネ(1707~1778)が命名しました。
椿は香りがないため、ヨーロッパでコサージュのように身につけることが流行り、有名ブランド「シャネル」のブランドアイコンにも抜擢されています。
ココ・シャネルと椿の詳しい解説記事はこちら↓
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季語の椿(ツバキ)の意味とは?
冬〜春にかけて開花する椿ですが、「春(三春)の季語」として使われます。春の季語は、2月~5月始め頃をさします。
花の季語一覧はこちら↓
椿は世界に約5000種あり、次々と新しい品種が生まれています。椿の開花時期が12月〜4月頃というのは、品種によって開花する季節が異なるためです。
日本に原産する椿のほとんどは「藪椿(ヤブツバキ)」を基本種としていて、ヤブツバキの開花時期は2〜4月頃になります。
早咲きの椿の詳しい記事はこちら↓
椿の季語は「悲しみ、儚げさ」や「孤高の美しさ、高貴さ」を表す時に使われるようです。
「寒椿」「冬椿」「早咲の椿」などの冬に咲く早咲きの椿は、冬の季語としても使われます!秋にできる「椿の実」は秋の季語です。
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まとめ
椿には日本の女性をイメージさせる素敵な花言葉がついていました!
椿の見た目にぴったりの花言葉ですね。
椿以外の花の花言葉が気になった方は以下もご参考ください。
本記事の参考文献はこちら↓