春の花チューリップでバブル崩壊!チューリップバブルの解説

春の花の代表「チューリップ」。可憐で色鮮やかなチューリップですが、世界最古のバブルがチューリップが原因でおきていたって知っていますか?


今も昔も人々に愛されたチューリップ。今回はなぜチューリップでバブルがおきたのかを解説していきます!

 

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人々を虜にしたチューリップ

16世紀に神聖ヨーロッパ帝国の大使ビュスベクが、仕事で来ていたトルコからチューリップの球根を持ち帰り、フランスの植物学者カロルスに渡しました。


カロルスは珍しかったチューリップを研究するために、植物を育てるのに適していたオランダへ移り、栽培を始めます。


当時、珍しいチューリップに貴族や富裕層は興味をもちました。カロルスは貴族や大商人にチューリップを配り、のちに裕福な人々の庭ではチューリップを植えることが流行りだします。そのため「チューリップ=富の象徴」とされ、高値で取り引きされるようになりました。


チューリップ収集家の間では、品種の希少性によってランク付けをしていました。最高級といわれた「無窮の皇帝(むきゅうのこうてい)」という品種は、首都アムステルダムで小さな家が買えるほどの値段だったそうです。


 

チューリップで一攫千金

出典:pixabay

チューリップにはある特徴がありました。球根にアブラムシがウイルスを運び、ウイルス感染したチューリップは予定と全く違う色や柄で咲くという現象です。


当時はウイルス感染でなっていることがわからず、チューリップ自ら模様を変えているのではないかと、いわれていました。


チューリップは短期間では栽培できませんが、育てること自体は手間がかからず簡単です。そこに目をつけたのが一般市民でした。自宅で育てて、運良く「無窮の皇帝」のようなランクの高いチューリップが咲けば、大金を稼ぐことができるのです。


このような背景から、チューリップ市場に一般市民が現れるようになりました。

 

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チューリップバブルの始まり

チューリップ市場が熱狂的になると、球根の数が足りなくなります。そこで「来年の春とれた球根を渡す約束」をする先物取引がおこなわれるようになりました。


先物取引がはじまると、「球根が手元にないのに売りに出す人」や「買うお金がないけど、頭金だけだして契約する人」が続出しました。家や土地を売って頭金にする人もいたそうです。


そんな状況でもチューリップの価格は上がり続け、それに伴い、生活用品・住宅・馬などの価格も上がり始めます。オランダ中がチューリップに盛り上がっていました。


チューリップが突然暴落

出典:pixabay

1637年2月、突然チューリップの株価が暴落しました。何の前触れもなくおこったこの事態に「隣町でチューリップが売れなくなった。」と噂が流れ始めます。


翌日からはチューリップが全く売れなくなり、農家の人たちもお金を回収できず、家を売りにだした人は無一文になり、オランダ中が大パニックに陥りました。


チューリップバブルがはじけ、人々は裁判所に駆け込みます。翌年の1638年、政府が金額の3.5%の支払いで、チューリップの契約を破棄できると宣言し、一連の事態は終わりを迎えました。


チューリップバブルは、大商人などの経済の中心である人たちが早くに手をひいていたため、経済危機を招く大きなバブルにはならなかったそうです。

 

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さいごに

いかがでしたでしょうか?かわいいチューリップからは、想像できないお金の話。人々を虜にしてしまう、チューリップの小話でした!

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